President Message トップメッセージ

代表取締役社長
浅田 修一郎

革新を続けながら未来に挑戦。
研究開発においても、人の成長においても。

独創・堅実・大胆を胸に、
ナノ粒子で勝負するグローバル企業へ。

当社は、創業期に粒径数マイクロメートルの銀粉の開発に成功し、現在の事業をスタートさせました。その後、さらに微細な機能粒子の研究開発を続け、独自の噴霧熱分解法やPVD法によって数10ナノメートルの粉末製造を可能にしたのです。この成果はエレクトロニクス界で高く評価され、当社が世界トップシェアの製品群を生み出す礎となりました。以降、当社の事業は着実に発展を続けています。

これは、創業者・浅田榮一の「オリジナルは強い。それは真の独創的技術からしか生まれない。」という経営ポリシーを基に、堅実に実績を積み重ねる慎重さと、機を見て思い切った手を打つ大胆さによって達成された成果と言えるでしょう。

現在、当社は世界に4つの拠点を擁しており、海外での売上は全売上の70%にものぼります。こうしたグローバルな事業展開も、当社の発展に大きく寄与しています。

世界のスマートフォンに搭載。
シェア40%のトップランナーに。

当社の原動力は、微細な金属粉末とペーストです。これらは積層セラミックコンデンサをはじめ各種電子部品の電極材料として活用されています。例えば、スマートフォン1台には700個前後の積層セラミックコンデンサが搭載されています。スマートフォンは今や年間15億台が世界各地に向けて出荷されていますが、そのすべてに当社の製品が使われているのです。積層セラミックコンデンサ用のニッケル粉末やペーストにおける当社のシェアは、現在40%を超えており、世界トップシェアとなっています。

この快挙の要因は、粉末からペーストまでの一貫生産体制を早くから取り入れ、すべてを自前の技術によって自社製造してきた点にあります。この点がお客様から大きな信頼をいただくことにつながり、それを保ちながら技術開発にも磨きをかけ続けられる好循環を生み出しました。同時に、外部の機関や専門家にも謙虚に教えを請うよう心がけ、「社会や業界のトレンドを常に注視して開発を行なう」という創業期からのポリシーも貫いてきたのです。

今後も、開発・生産の高品質化や効率化および無人化に向けて、AIやIoTなど多様なイノベーションを応用し、独自の技術革新をさらに進めていく方針です。

「量子ドット」の量産化に成功。
新たな可能性に向けてチャレンジを。

2017年にはまったく新しい事業分野にも挑戦し、「量子ドット」の量産化に成功しました。きっかけは、2011年に始めた新規事業の探索活動において、次世代微粉末技術の候補として「ナノ材料技術」が浮上したことにあります。ナノ材料とは、ナノスケールにおいて独特の機能を発揮する素材を指します。直径数ナノメートルの半導体粒子は「量子ドット」と呼ばれ、光・光変換や光・電気変換を高効率で行うことができるようになるため、ディスプレイやセンサー、レーザーなどへの応用が期待されています。

当社は、この「量子ドット」の事業化に挑戦することを決定。アメリカのベンチャー企業の事業を買収し、2013年にオレゴン州に研究所を設立しました。以降、日米両国の研究者10数名で本格的にR&Dを進め、ついに今回の快挙を達成したのです。

今後もエレクトロニクス産業は拡大し、それに伴って電子機器類の急速な小型化や高性能化が続くことでしょう。粒子の極小化に向けたこの開発も、いずれ量子ドットから広くナノ粒子一般に応用されていくだろうと考えています。

社員一人ひとりが自らの仕事を極め、
幸せになれる会社を目指したい。

こうしたイノベーションを起こし続けてこられたのも、ひとえに社員の皆の力だと思っています。当社は創業以来、社員に対して「少数精鋭」の意義を説き、組織にとらわれず自ら機会をつかんで能力を開発し、チャレンジを続けながら広く深く仕事を極めていってほしいと願ってきました。こうした風土が独自の技術や特許、事業を生み出す礎となり、1人当たり売上高1億円という高い生産性につながっているのではないでしょうか。

一般的には「会社は大きい方がよい」と言われますが、私は必ずしもそうではないと考えています。働く人たちの顔が見えて名前が分かること、ともに遊び楽しみ、皆がそれぞれに幸せになれること。私はそうした環境を備えた会社、コンパクトでありながら世界屈指の「よい会社」を目指しています。今後もその思いを胸に、切磋琢磨できる同志たちとともに進んで行きたいと思います。