技術系先輩社員

森山 喬史

企画室 開発企画グループ
東京大学大学院 工学系研究科 マテリアル工学専攻 修士了
2013年入社

世界最先端と戦いトップクラスに肩を並べた。アメリカで取り組んだ研究が大きな成果に。

開発企画という仕事の幅に惹かれ、
入社2週間でシリコンバレーへ出張。

「入社前に研究施設を見に行ったところ、設備は整っていてきれいだし、パラジウムという粉末の写真を一目見て結晶性が高い粒子だなとわかって。これはいい会社だなと思いました。また、昭栄化学工業は経営信条に『独創的技術』を掲げていて、技術者の私はこの言葉にとても惹かれました。ここにはそれが実際にありそうだと思いました。」

加えて当時募集していた部署に、開発の一歩前の段階を担当する「開発企画」があった。情報を集めて開発テーマを発見する仕事で、幅広い技術知識を生かして深められるという紹介文に興味がわいたという。

大学院修了と同時に入社して2週間目。新規事業の主力メンバーに抜擢され、アメリカ出張へと旅立った。まずカリフォルニアのシリコンバレーで上司とともにベンチャー企業を回り、その後オレゴン州にある北米子会社の研究所へと向かった。

粒子合成とそのアプリケーション市場を確立する。
大きなテーマを任された。

「入社してすぐのことで、出張の目的もしっかり把握できていませんでしたが、勉強のためということだったようです。当時、当社はアメリカでの情報収集に取り組んでいて、私たちもベンチャー企業を訪ねて彼らの技術を評価して回っていました。粒子合成と、それをどんなアプリケーションに用いるかという2点を中心に調査し、帰国後は当社の技術と組み合わせて何かできないかと考え続けました。」

そしてその1年後「半導体ナノ粒子の製造」に着目し、「SHOEI ELECTRONIC MATERIALS, INC.」のR&Dチーム研究員としてアメリカに出向。いよいよ本格的に研究に取り組むことになった。

後発のつらさを味わい、
負けたくないという気持ちで取り組んだ。

研究生活1年目より、他社に数年以上遅れているという「後発」のつらさを感じていたという。自分が抱えている問題をどうブレークスルーするか、実験中はもちろん空き時間も考え続けた。そして、あるときふとアイデアがわいた。ある薬品を入れてみようとひらめいたのだ。実験回数は2000回を超えていた。

「ただの勘でしたが、それを入れたら劇的に変わりました。寒気がしましたよ。理系の神様がヒントをくれた、これで他社と戦えると思いました。ただただ負けたくない、何としてでもいいものを作ってやろうと思い続けたのがよかったのかもしれません。ずっと研究に向き合っていたあの期間、目指したのはまさに『自分に勝つ』ということだったと思います。」

実験レベルでの特性はトップクラスと肩を並べたが、ビジネスにするまでには幾重ものハードルがある。大きな問題を一つ乗り越えた彼には、次のハードルを見据え、もっと独創的に、クリアしていこうという熱意がみなぎっていた。

自分が担当する仕事は
世界最先端と戦い、優れた製品を生み出すこと。

4年目まではアメリカで研究を続け、2017年3月に帰国。8月、その研究成果はカドミウムフリー「量子ドット」の量産化として新聞で発表された。
その後は特性の更なる向上のため研究者として実験を行っている。それと同時に自ら営業として量子ドットを売り込みに行くこともある。

「量子ドットは反響が大きかったので、知らない業界の方々とお会いすることもよくあります。でもそれは、そこからまったく新しい用途につながっていく可能性が高いということ。量子ドットがビジネスとして成功するためなら何でもやる──それが今の私の仕事です。」

研究からマーケティングまで、幅広く活動する開発企画。森山の挑戦は続く。

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